病院で泣く。妹、課題一つクリア。
昨夜、妹が言い出した。「母親に会って謝りたい」。
電話で連絡を取る。次の月曜日に、私が付き添って大阪で会うことになった。何にしろよいこと。
「一人で運動したい」それは諸般の事情があって、一人にはしておけない。悶着あったが、最終的に翌日一緒に散歩、で合意。
久しぶりに涼やかな朝。布団が気持ちいい。
2人とも眠れなかったが散歩行く、という妹に付き添う。さながら犬の散歩。
6時前。早くも昇ってる太陽、涼しい空気、緑、花、水、蝉、虫の音。朝顔。
蝉の「ジッ…」や私が人に挨拶する「おはようございまーす」、妹は聞こえない、気づかない。
情緒や社会性形成に影響があるとは一般通念だけど、
「hearing(聞く)」ではなく「listening(聴く)」の力が私達聴覚障害者にはあるはずなのだ。
軽く家まで大回りして帰る。
シジミちゃんがいた!Oさんちの猫ちゃんだったのかな。
妹再び寝る。むろやんもダウン気味。しんどいけど私だけ、切り干し大根茶作り、洗い物、掃除、植物手入れなど。
起きてきた妹を説き伏せて切り干し大根茶を飲ませる。体の中から根本的に解決しないといけないんだよ。
りんごジュースにもピュリファイウォーターをふりかけ、キウィを切ってやる。
なんか、三つの家族を束ねてるような気持ちだ。
妹を病院まで。昨夜から痛みまたひどいらしい。私は寝不足で運転してるのと、朝の渋滞で、ややパニック発作が起こりそうになる。エアコン効かせてやり過ごす。
病院。それほどの痛みなら、顎関節症の上にまた三叉神経やられてる、と。ペインクリニックでブロック注射、という話が出た。お店忙しいのに、また新たにペインクリニック探さなくてはならないのか?どうしたら…。
今日は早く帰りたかったのだが待たされた。
その間改めて妹に聞くと、まず右顔面に麻痺がきて、顎は痛くないのに顎関節症と診断された、と。それでは、診断違いになってるんじゃ?!
確認したけどちょっと忘れた…。
三叉神経がやられると、舌に辛みを感じないんだって。確かに妹は今年5月から辛みは感じられなくなった、と。うちは「夏のカレー」が作れず、カレーの瓶が4つもたまっている。
治療が終わった。この処置でも一時間しか痛み止めは効かないそう。
私は先生に「三叉神経痛だから、もうここでは無理。ペインクリニックへ行ってくれ」と言われたのだと聞き違いしてて、もう一度確認した。
すると、先生と看護師さんは「それはそちらが選ぶことだ」と当たり前のようなことを言って顔見合わせて笑った。
諸々のことでいっぱいいっぱいだった私は泣き崩れた――。
先生は消えてる。看護師さんがなだめてくれるには、「そういうのもありますよ」という情報を先生は出しただけ、と。「先生にすみませんでした、とお伝えください」、と言って立ち上がった。
中途半端に聴覚障害な私が通訳やってるのも問題かな…。
厳しい顔して運転してる私を見て、助手席の妹は「わたし、なおらないの…?」
治らない、というのは既に分かった上で治るよ、と私達は言ってるんだよ。
帰宅。Wさんに妹を会わせる。優しく包んでくれる。
私達も口々に、
薬や医者や病院が治してくれるのではない。自分の力で治す。
病気は悪ではない。
妹に、今のままではいけない、と警告してくれてる。
妹が何かに気づけば治る。
むろやんは、会社は辞めろ、と。
天使みたいな妹、会社で潰すな、と。
妹を囲んでみんなで説明するような状況になってしまい、昨夜から痛みのある妹にとっては辛い。
妹は横に。
急いでお昼を作り、起きてきた妹も一緒にお昼。しばらくして、先ほどのことなどで妹泣いて抗議。
それはね、…
気の遣い方が違うんだよ、と説明。
気を遣うな。逆に迷惑。
会社でマナー、常識とされていることは、実は狭い世界でのこと。
ストレートに、自分の思いを加工したりしないでその場で伝えなさい。
気を遣って疲れたなら、それは間違ってる。
頭でやってる。
愛から、心からやってるなら疲れない。
むろやんと2人、喧嘩しても線香花火。だけど、溜めてたら打ち上げ花火だよ。
…
妹納得。
お客様。
妹が私の折った妹背山の折り鶴、教えて、というので教える。
外は雷雨。
お客様はバイクなので、止むのを待っている。
妹は、一歩課題クリア。